![]() 鉾田駅ホームと改札口。 |
単行気動車に揺られ、終点の鉾田駅に着いた。いつもなら学生の下校で賑わい始める時間帯だろうが、大晦日という事もあるせいか、乗降は少なく、駅は閑散としている。 ホームは列車の左右両面にあり、まるで大手私鉄によくある乗降分離型のような感じだ。だが、一線二面のホームだが、片方のホームと駅舎の間には、一線分のスペースがあり、かつては二面二線以上の構造は有していたのだろう。レールはホームを過ぎると、構内通路を貫き、少し先の所で尽きている。計画では、更に先の鹿島神宮までレールが伸びる予定だったという。 駅舎は開通の1929(昭和4)年5月16日以来の木造駅舎だ。出入り口の上に大きな三角状の不思議なオブジェを盾のように掲げているのが奇抜で目を引く。洋風駅舎と言えるのだろうか…?まるで教会を思わせるようなファサードとなり、看板建築的な面白さがある。だが、この部分を除けば、アクは強くない木造駅舎と言えるだろう。正直、オブジェの印象が突出してい、最初は、駅舎全体の中で浮いて見えた。別にこのオブジェは無くていいよなと思えるが、これが無ければ鉾田駅の味というものが無くなってしまい、逆につまらないだろう。三角状オブジェに合わせてか、下の出入り口も洋風の造りで、レトロな雰囲気が漂う。 鉾田駅は鹿島鉄道直駅のそば屋がある事で知られている。特に、たいやきはおいしいと評判で、私も楽しみにしていた。駅を一通り見た後、たいやきを食べようと、そば屋の前に行き「たいやき下さい。」と、店員のおばさんに声を掛けた。だが、 「焼かなきゃいけないのよねぇ〜〜」と、あっけらかんとした返事に呆気に取られた。焼くのがめんどくさい…、そう言いたげだった。いつもより暇で、作り置きをしてなく、或いは焼き機に火さえ入れていないのだろう。しかも、一人旅の旅人で多くても数個の注文しか見込めなく、わざわざ作るのが面倒だったのだろう。そういう雰囲気を感じ取り、カチンときた。サービス業に従事する人間が、客を拒絶する言動をあからさまにし、仕事を放棄してもいいものだろうか…。だが、その場で怒りをぶつけ、無理やりたいやきを作らせるのも性に合わないので「いいです」と一言返答した。その後、どこか居心地が悪くなり、釈然としない思いのまま、次の目的地・鹿島臨海鉄道の新鉾田駅に向かって歩き出した。 少し時間を置くと、「焼くのに時間が掛かる」と言いたかっただけなのではと、鉾田の市街地を歩きながら思った。だが、そうだとしても、もっとマシな言い方があるはずだ。 「食べ物の恨みは恐ろしい」とよく言うが、そんな出来事のため、駅舎は素晴らしくても、鉾田駅には後味の悪い思いが残っている。 [2003年12月訪問](茨城県鉾田市) |
![]() 鉾田駅。1929年開駅以来の駅舎。「関東の駅百選」認定駅。 |
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![]() ファサードに掲げられたオブジェ。 |
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![]() 鉾田駅窓口。 |
![]() 古さを残した駅出入口。レトロな駅名看板が 掛かる。鉾田駅名物のたいやきののぼりが 掲げられているが…。 |
| Station Photographs‐駅と駅舎の写真館‐ (C)solano. |